Fiat500 1.2 Pop クラッチ交換のお話

メンテナンス

 今回は、2012 Fiat500 1.2 Pop テックハウスグレー(735)の納車整備、クラッチ交換のお話です。このお車は、長きにわたりお付き合いいただいておりますお客様にご契約頂きました。いつも通りではありますが、しっかりと整備作業を進めていきます。
走行距離が50000キロを超えたお車なので、納車整備にて、クラッチ交換とデュアロジックオイル交換を行います。もちろん、ミッションオイルももれなく交換します。この作業メニューは、お車引き渡し後、長く安心して乗っていただけるようにとガレージアイマックスが考える特別なサービスで、車輌販売時に適用となります。それでは、作業を進めていきましょう。

まずは、工程1として、重整備用のリフトに載せて、フロントバンパーを取り外します。続いて、タイヤホイル、左フェンダーライナーを取り外していきます。

そして、工程2。作業スペースを確保するためにフロントメンバー本体は残し、サブメンバーやブラケットを取り外していきます。黄色丸で囲んだ箇所を含め、必要なところを取り外していきます。

次は、工程3。デュアロジックを取り外します。まずは、遮熱カバーを取り外していきます。そうするとデュアロジックのオイルタンクが見えてきます。中のオイルは、多分に漏れず、真っ黒に汚れています。

続いて、デュアロジック本体を取り外していきます。少しコツが必要ですが、何台も同じ作業をしているので、お手のものです。取り外すとミッションケースの上側の開口部が見えてくるので、一旦、周囲の泥や埃をきれいにして、異物が入らないように養生テープなどで蓋をします。

デュアロジック本体はこんな形状です。(デュアロジックに関しては、別に記事を書いていこうと思います。)

次に、工程4。ドライブシャフトを取り外していきます。まずは、準備として、ミッションオイルをドレンより抜きとります。続いて、ダンパーに固定してあるブレーキホースやセンサーの一部、サスペンションの取付けを切り離して、ハブナットを取り外します。

ドライブシャフト本体を取り外す際の画像は撮れなかったのですが、取外した後のミッションケースの状態です。車側の状態によっては、ドライブシャフトを抜く際に、手こずることもありますが、少し頑張れば、何とかなります。

そして、工程5。ミッションケースを取り外していきます。

黄色の丸で囲んだ箇所を含め、ミッションケースとエンジンの接合部、各マウントの必要なところを外し、切り離していきます。

セルモーターも取り外します。そして、そして、見落としがないことを確認して、ようやく、ミッションケース本体を下すことができました。

ミッションケースを下すとクラッチの機構が見えます。そして、ミッションケース本体。

取り外した部品を並べてみました。画像に映っていないものもありますが、結構な部品点数となりました。そして、50000km使用したクラッチディスクです。もう少し頑張れたかもしれませんが、これから乗られるオーナーさんに安心して乗っていただくため、クラッチ交換は必要な作業なんです。

さて、作業も折り返しとなり、逆の工程で丁寧且つ正確に組み立てて完成となりますが、もう少し、作業があります。最後に診断機を使用して、キャリブレーション。きれいに入れ替えたデュアロジックオイルのレベル調整をして、すべての作業が完了となりました。試乗するとサクサク動いてくれて、本当に楽しく乗れそうです。

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